個人向けに使うネットワークハードディスク(NAS)は単なる保存用のHDDですが、企業で使用するタイプは基本ソフト(OS)が搭載されているものが大半です。
これらには一般的にWindowsを搭載したものと、Linuxを搭載したものの2種類がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、ネットワークハードディスク(NAS)のOSの違いについて説明していきます。
Windows OS搭載機と比べたときのLinux OS搭載ネットワークハードディスクのメリットとデメリットには、どんなものがあるのでしょうか?
メリット | デメリット |
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Linux OS搭載機の最大のメリットは、やはり導入のしやすさ、導入コストの安さが挙げられます。
しかし、大規模なネットワークでの使用は手間や管理が大変になり、同時アクセスに弱いといった一面もあります。
また、インストールできるアプリケーションソフトも制限されてしまうため、ウイルス対策をはじめとしたセキュリティ面では気を遣う必要があると言えるでしょう。
Linux OS搭載機と比べたときのWindows OS搭載ネットワークハードディスクのメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット | デメリット |
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※Active Directoryとは
いわゆるディレクトリ・サービスのことで、ネットワーク上のオブジェクトを管理し、いつでも検索できるようにするサービス。Windows Server 2003などで実装されている。
このようにWindows搭載機は、大規模な社内ネットワークで威力を発揮すると言えるでしょう。同時アクセスやセキュリティ面でも強く、社内のPCがWindowsであれば連携や操作も容易なのが特長です。デメリットとしては、Linux OSと比べると導入時のコストや手間がかかってしまうことが挙げられます。
2つのネットワークハードディスクについて紹介しましたが、ではどちらを選ぶべきなのでしょうか?
比較的ネットワークが小規模で、できるだけ安いコストで導入したい場合はLinuxの方がおすすめです。1つのオフィス内や小さなグループでの使用なら十分と言えるでしょう。
一方でネットワークが大規模になり、多人数の同時アクセスや転送速度の速さ、ウイルス対策や管理のしやすさを考えると、Windowsの方が最適だと言えます。