知っておきたい無線LANルーターの正しい選び方

自宅で手軽にWi-Fi接続ができる無線LANルーター。
近頃はさまざまな種類や価格のものが出ていますが、これらの違いについてご存知でしょうか。
インターネットのプランや家族構成、お部屋の大きさに合ったものを選ぶ必要があります。今回は、失敗しない無線LANルーターの選び方についてご紹介しましょう。

まずは知っておきたい!無線LANルーターの基本

一口に「無線」と言ってもさまざまな種類があり、それぞれメリットやデメリットがあります。まずは無線の基本的なことについて学びましょう。

電波の種類(通信規格)について

現在、無線LANルーターに使われている電波の種類は主に5つあり、それぞれ「IEEE802.11」の後に「a、b、g、n、ac」という文字がつき、通信規格の種類を指します。個々に特徴があり、混信が少なく繋がりやすかったり、速度が速かったりなどの違いがありますが、最も重要なのは、親機と子機の通信規格を一致させないと使えないことです。

例えば、AM専用ラジオでFMを聞くことはできませんよね。それと同じように、お手持ちの通信機器(スマートフォン、ゲーム機、タブレット、テレビなど)の通信規格に合わせた無線LANルーターを選ばなくてはいけません。

最大通信速度について

電波の種類によって、最大通信速度も変わります。11bが11Mbps、11aと11gは54Mbps、11nは300Mbps以上、11acは1300Mbpsの通信速度となるため、快適な無線通信を行うなら11acが有利と言えるでしょう。

■無線LANの規格と最大通信速度
規格 最大通信速度
IEEE802.11a(11a) 54Mbps
IEEE802.11b(11b) 11Mbps
IEEE802.11g(11g) 54Mbps
IEEE802.11n(11n) 300Mbps以上
IEEE802.11ac(11ac) 1300Mbps

電波強度について

電波の種類によって、強度(届きやすさ)も変わってきます。11gや11nは障害物に強いため、電波が届きやすく、より遠くの部屋でも通信できる可能性が高くなります。

しかし、電波を遮断する障害物の有無や間取りによっては、電波の死角になる場所も多く発生します。アンテナの性能が良いものや、ハイパワータイプのものを選ぶとより遠くまで電波が届きやすくなるでしょう。

利用環境に合わせた選び方

どのような大きさの部屋で使うか、どれくらいの人数で使うかなど、無線LANルーターを設置する環境に合わせて機種を選ぶことが重要です。ポイントとしては以下の通りです。

無線を届かせたい高さ(階数)と広さ(間取りや部屋の広さ)

設置する家の大きさに合わせた無線LANルーターを選ばないと、違う部屋や階数の違うフロアでは電波が届かない可能性もあります。
無線LANルーターによってカバーできる範囲が違いますので、広さや大きさに合ったものを選ぶようにしてください。

同時接続する端末の数

例えば家族複数人で利用する場合、スマホや携帯ゲーム機、パソコンやテレビなど同時に無線通信をする場合があります。何人分(何機種分)同時に使用するのかも想定して、無線LANルーターを選ぶようにしましょう。一般的なもので3人、高性能なもので6人程度まで同時接続が可能だと言えます。

使用しているインターネット回線の速度

例えば、元のインターネット回線が遅い場合なら、それほど高速な無線LANルーターは必要ありませんし、逆に光回線などの高速インターネットを引いているのに、遅い無線LANルーターでは、せっかくの快適速度を殺してしまっていることもあります。自分の使っているインターネット回線の速度を目安にして選ぶことも大切です。

機能性もプラスするなら

最近の無線LANルーターには、無線でインターネットができるだけでなく、便利な機能がプラスされたものも発売されています。

プリントサーバー機能
USBでプリンターと無線LANルーターを接続しておけば、パソコンやスマホなど複数の端末から印刷ができるようになります。
簡易NAS機能
ハードディスクやUSBメモリーを、USBケーブルで繋ぎ無線LANルーターに接続しておけば、複数のパソコンからデータの共有ができるようになります。
net.USB機能
USB接続ができるDVDやブルーレイディスクドライブなどを、接続しなおすことなく複数のパソコンで使い回しができるようになります。
いかがでしたでしょうか?
上記の内容を参考にしながら、自分に合った最適な無線LANルーターを選んでみましょう。
  1. <7.スマホで使うと便利なクラウドサービスとは
  2. 9.愛犬に留守番をさせるときに大活躍!ネットワークカメラの魅力>