アイ・オー・データ機器
事業戦略本部販売促進部
販売促進課
リーダー
皆様からご好評をいただいているLAN DISKは、Hシリーズ、Xシリーズ、Aシリーズの3つを柱に様々な製品が展開されています。豊富なラインナップは人気の理由の1つですが、法人の皆様からは「どれを選べばいいのか教えてほしい」というお問い合わせもいただきます。
パソコンについてはエキスパートでも、NASの設定やデータ管理の方法については知識がなくて……、という方は実はかなり多いのです。というわけで、直販サイト「アイオープラザ」店員としておなじみのニシカワが、法人様のNAS選びをお手伝いしたいと思います!
本記事では、お客様に代わりニシカワがLAN DISKの開発チームを訪問し、こだわりポイントやオススメ製品を取材します。日々IODATAのNASについて勉強しているニシカワですが、せっかくの機会ですから、ぜひ専門家たちの意見を聞いてみたいと思います。それではさっそく開発部へ、いつも以上に濃い情報をゲットしにまいりましょう!
ニシカワ お話を伺うのは、アイ・オー・データ機器事業戦略本部企画開発部の武石氏と藤木氏です。さっそくですが、NASの購入を検討されている企業様の課題について聞きたいと思います。大規模なファイルサーバーとは異なり、小規模オフィスや部署で利用するNASは「パソコン好きな人」が、通常業務と兼任で管理業務をされていることが多いと聞きます。そういったお客様が、安心して使える製品とはどのようなものでしょうか。
武石 NAS選びの大前提なのですが、どんな規模のお客様でも、データをしっかり保存するというのが最重要ミッションです。しかし、HDDは消耗品ですから、「絶対に故障しない製品」というものはまずありえません。選定時には、まずは「壊れにくいこと」、そして「壊れた時にどう対応できるか」に注目することが大切です。
ニシカワ LAN DISKは、そういう意味ではずいぶん堅牢な設計になっていますよね?
藤木 壊れにくくするための工夫は様々に凝らしてありますね。例えば、HDDに振動を極力伝えない筐体設計です。ファンは中空固定構造といって、ゴム状の部品でアソビを持たせて取り付けています。また内部の熱を逃がすために構造にも工夫があります。ほかにも、ゴム足、板金の厚さ……、これらは説明を始めると、どれも非常にマニアックで長いお話になってしまいますね。細部にまでにこだわって、チェックを重ねて作りこんでありますので、お客様にはとにかく安心してお使いいただければと思います(笑)
アイ・オー・データ機器
事業戦略本部 企画開発部
企画開発3課
シニアリーダー
ソフトウェア担当
ニシカワ データをしっかり保存するための工夫や技術を教えてください。
藤木 3シリーズに共通する機能「拡張ボリューム」ですね。これは、HDD2台を1組のペアとして使い「ファイル単位のミラーリング」を行う冗長化の技術です。あえてペア内で稼働時間に差をつけて読み書きすることで、ペアの同時故障のリスクを低減します。従来のRAIDに代わる技術として、ワンランク上の安心をご提供しています。
武石 一般的なNASはデータがいっぱいになった場合、消去するか退避させるかしか選択肢がありませんが、拡張ボリュームならHDDを換装して容量を増やすことができます。しかも電源を落とさず(ホットスワップ)にできるので、業務を止めずにすみます。ここは初期投資を抑えたい法人様には高く評価いただいているポイントです。
ニシカワ NASの増設時には設定も1からやり直しになりますので、あまり知識がないという方にはハードルが高いかも。その点、拡張ボリュームならば安心ですよね。
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事業戦略本部 企画開発部
企画開発3課
リーダー
ニシカワ ほかにオススメ機能があったら教えてください。
武石 特に注目して欲しいのはバックアップですね。外付けHDDに差分バックアップをとる際、一般にはリストアをしないと元のデータを取り出せませんが、本シリーズではツリー構造のフォルダから柔軟にバックアップファイルを取り出すことが可能です。
ニシカワ 個人的にはリモートアクセスアプリ「Remote Link Files」がお気に入りですね。スマホからNASに保存されたデータにアクセスするためのアプリで、出先から社内のNASにアクセスできます。営業で社外を飛び回る経営者様や社員の皆様には便利なアプリではないでしょうか。
藤木 外出先からデータにアクセスしたい方にはクラウドストレージ連携もお勧めです。いずれもニーズに合わせて使い分けていただけたらと思います。
ニシカワ やっぱりいろんな設定や機能があるんですね。逆に言うと、ユーザーによっては使わない機能もあるということですよね。
武石 そうなんです。ですから現行のLAN DISKは、「パッケージ追加(機能追加)」のスタイルをとっています。ご利用環境に応じて必要な機能を追加していただくわけです。たとえば「Remote Link Files」は追加機能の1つですね。あえて機能を「全部盛り」にしないことで、メモリーの消費を抑えています。「バックアップ」や「ユーザー権限を付けた共有フォルダの設定」などの基本的な機能は、ご購入時の状態から使用できるようになっています。
ニシカワ LAN DISKが壊れにくく、またデータ保存にこだわって作られていることはよくわかりました。では、今度は「壊れた時の対応」について教えてください。
藤木 商品の通常保証のほか、当社はアイオー・セーフティ・サービス(ISS)という有償の保守サービスをご用意しています。万が一、故障が発生しても、専門スタッフがお客様先で作業を行う「オンサイト保守」なら、ご自身は面倒な復旧作業をする必要はありません。ですから、突発的な作業のために通常業務が滞ってしまうといった事態を極力減らすことができます。システム管理を兼任でされている方にはお勧めです。
武石 オンサイト保守の場合、追加費用なく加入できるデータ復旧特約があります。HDDの論理障害3回、物理障害1回の合計4回まで、さらにデータ復旧作業費用合計100万円(税込)までを無償で受けることができます。
ニシカワ データ復旧は高額と聞いたことがありますから、それはいいですね。そういえば、初回設置サービスといったメニューもありますよね?
藤木 導入時に機器の設置作業、設定作業、動作の確認を行っています。お客様がご自身で設置される場合には、設定と確認を当社からリモート接続して実施することもできますよ。
ニシカワ なるほど。初回設置とオンサイト保守を利用して、運用以外はまるごとおまかせいだたくこともできるんですね。店員のニシカワとしても、これはぜひオススメしたいポイントです。
ニシカワ では、核心に迫りますが(笑)、開発者のお2人から見て、小規模オフィスや部署での利用にオススメのシリーズとはどれですか?。
藤木 アイオープラザで小規模オフィス向けのLANDISKを購入される場合はXシリーズをオススメします。ここまでお話した機能や保守に関していえば、ハイエンドのHシリーズと遜色ありません。今日はご紹介しませんでしたが、確かにHシリーズには、防塵フィルター、状態表示用の液晶ユニット、最短で当日に訪問対応するプレミアムな保守メニューなど、より良いものを追求したこだわりがあり、開発者としても誇れるものです。しかし、コスト面や利用するオフィス規模を考えると、Xシリーズが適していると思います。
武石 私もXシリーズですね。実はコストで考えればAシリーズが一番安く、エントリーモデルという位置付けです。とはいえ保守の加入などを前提とした本格的なビジネスユースの場合、Xシリーズの方が「おまかせ」できる部分が多いため、兼任の管理者様向きです。利用するのに手間がかからず、適していると思います。
ニシカワ なるほど。やっぱりオフィスの規模や運用環境にフィットすることが一番重要ということですね。これから、お客様のお話をしっかり聞いた上で、Xシリーズをオススメしていきたいと思います。本日はどうもありがとうございました!
藤木・武石 ありがとうございました。