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株式会社シンカ様

業界:IT

クラウドCTI「おもてなし電話®」でリピート率を劇的に上げる!どうでもいいお店から、唯一無二の粋なお店へ

CTIシステムとは、かかってきた電話番号からお客さまのプロフィールがポップアップ表示されるコンピュータと電話が統合されたシステムのこと。
CTIシステムは、電話対応効率化と顧客満足度向上を目的として約20年以上前から利用されていますが、導入する企業・業種は限定的です。株式会社シンカ様では、CTIシステムをクラウドでつくることにより、小さなお店でも手軽に利用しやすいサービスとして「おもてなし電話」を低価格帯にてご提供されています。
クラウドCTIの開発秘話、ミラーリング専用ボックス「BX-MR1」導入の経緯など代表取締役江尻高宏氏に伺いました。

クラウドCTIの開発秘話
今から思うと、お客さまからもらった“感謝状”がきっかけでした。

−−このCTIというビジネスを始めたきっかけをお聞かせください。

【江尻氏】もう17〜18年前のことです。コールセンターのシステムを構築する何億円というプロジェクトに携わっていました。システムが稼動するたびにさまざまなトラブルに見舞われることが多くて、休みも返上で対応に追われる日々をおくっていました。
ところが、稼動して1年も経たずにお客まから“感謝状”をいただいたのです。感謝状の内容は、システム運用の際にかかる負荷やコストはCTIシステムを導入することで2〜3割ほど効率化できたというもので、とても喜んでいただけました。「CTIサービスを入れることによって、数億円するシステムが1年も経たないうちに回収されちゃうんだ!CTIってスゴイ!」それがCTIとの“出会い”でした。

−−差し支えなければ、導入社数を教えてください。

【江尻氏】導入社数は今では250を超え、店舗数では500以上。業種で数えると、40種はありますね。メインはやはり飲食店です。なかでも高級料亭など高価格帯のお店が多いです。飲食店は特に売り上げが上がりやすいらしく、私どものサービスをいれると早ければ1ヶ月くらいでリピート率が5ポイント程上がるそうです。
電話の相手のプロフィールを見たいというニーズは強くて、特に飲食店は数が多いため、行ったことのあるお店にリピートしなくなる理由は「ただなんとなく」と言う方が大半なのだそうです。それだけに差別化が難しい。
ですから、お店に電話をして「○○さん、お電話ありがとうございます。2ヶ月ぶりですね!」なんて、先に言われるとそれだけで嬉しく思ってくださり、リピートにつながるのだとか。競合しているお店との明確な差別化になるわけです。
シンカ様HPより
シンカ様HPより

ミラーリング専用ボックス「BX-MR1」を選んだ理由、その1
気持ちのいいお店作りに欠かせない「しくみ」を、シンプルに構築したい!

−−クラウドを使ってのCTIとは、どういうものなのでしょうか?

【江尻氏】弊社のCTIは、クラウドの良さをふんだんにつかっているようなサービスです。電話がかかってくると名前も、電話番号もパッとパソコンに表示されます。インターネットにつながってさえいれば、日本中どこでも見ることができます。海外出張中でさえ、例外ではありません。

−−システム構成を教えていただけますか?

【江尻氏】気持ちのいいお店作りに欠かせない「しくみ」を構築したい!そんな“思い”があり、私どものシステムはとてもシンプルな構成のものとなりました。
まず、Aさんがお店に予約の電話をしてきたと仮定します。その電話は電話回線会社の電話網を介して、弊社でつくったオリジナルのCTIアダプターに音声データとして接続されます。アダプターを通すことにより、Aさんの電話番号を取得しインターネットで送信できるようになります。インターネット上には弊社のCTIのクラウドサーバーがありますので、この電話番号がAさんであることをクラウドサーバー上で認識しAさんのプロフィールが展開されてスマホやタブレットに表示されます。
具体的な機器の接続構成としては、ひかり電話のONU(終端装置)とPBX(主装置)の間にアイオーのミラーリング専用ボックス「BX-MR1」を設置し、音声用のネットワークを分岐させた上で、弊社のオリジナルCTIアダプターに接続しています。更にインターネット回線もCTIアダプターに接続し、クラウドサーバーへと接続しています。この構成によりシンプルかつ光回線での通話も干渉しない構成を実現しています。
回線イメージ図

−−つまり、音声の通信を干渉しないことが非常に大切ということですね?

【江尻氏】はい、通話が途中で切れてしまうというのはビジネス上あってはならないことですから、音声の通信を干渉しないという点はどうしても譲れない部分でした。もともと、ひかり電話は同じLANケーブルのなかで、インターネットとの電話の通信を共有しつつ、音声通信を“優先して通す”という仕様なのですが、更にCTIサービスが通話を絶対に干渉しないようネットワーク信号を分岐するミラーリング専用ボックスが必要でした。また、電話回線会社に検証してもらった結果、条件を全てクリアし、使用状況も安定していたのはアイオーデータの「BX-MR1」だけだったのです。
イメージ図

左上はシンカ様オリジナルアダプター、右上は「BX-MR1」正面

イメージ図

上は「BX-MR1」裏側

ミラーリング専用ボックス「BX-MR1」を選んだ理由、その2
電話のパケットを最優先にしたら、残ったのはアイオーだけだった。

−−この商品「BX-MR1」をお知りになったきっかけをお聞かせください。

【江尻氏】もともとは共同開発者からも「アイオーのネットワーク製品は信頼できる」と推薦されていましたし、パートナー企業や取引先も信頼しているメーカーだったので、開発初期から候補品のひとつに上がっていました。

−−さまざまな商品を比較検討されたことと思いますが、決め手は?

【江尻氏】電話が不安定になったり、電源が落ちたり、復旧しても電話がとまってしまったり。スイッチングハブのなかには、設定が複雑なものもありますよね。設定のせいで、電話が使えなくなっては元も子もない。
大企業ではなく、地域のお店で使ってもらいたかったので、電話が“不安定”は絶対にあってはいけないのです。
その点、アイオー製品「BX-MR1」のシンプルな仕様は大きなメリットです。ネットワークにつなぐだけで、設定もなにもしなくていきなり使えますし、それに、キレイにネットワーク信号を分岐してパケットキャプチャを行えます。
カンタン設置!

今後の展望
インフラも“温故知新”の時代。ミニマムな「電話の世界」に最大限の変革を!

−−今後の展望をお伺いしてもよろしいでしょうか?

【江尻氏】もともとインフラビジネスをやりたいと漠然と考えていました。水とか、電気とかです。そう思ったとき、私の頭に浮かんだのが「電話」でした。スマートフォンに移って、家庭から「固定電話」はなくなるかもしれません。でも、企業や店舗からはなくならないし、通話というもの自体は絶対に無くならないでしょう。その電話というインフラの上で薄く乗っているのがCTIの今の現状と思っています。このCTIをクラウドと連携させることで電話というインフラの未来を切り拓けるのではないかと考えています。
また、通話情報というビックデータがクラウドに蓄積されることでいろんなサービスを連携していき、もっともっと日本中に広げていけるのではないかと思っています。
代表取締役 江尻高宏氏

−−本日はありがとうございました。

導入企業概要

企業名
株式会社シンカ
会社概要
1.ITを活用したシステム企画・開発及び運用 2.クラウドサービス商品の企画・開発及び販売、運用 3.ITサービス利用のコンサルティング
所在地
東京都港区
設立
2014年1月8日
担当者名
代表取締役 江尻高宏氏
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