【古川氏】会社を創業したのは私の兄です。創業当時は会社という形態ではありませんでした。兄はオーナーシェフ。私はシステム畑でエンジニアを前職としていたということもありお店のバックヤードでシステム関連の仕事を担っていました。今でもそのベースは変わりませんが、数年前から兄が社長、僕が総務部長という肩書きを持ち、兄弟二人が力を合わせて経営をしています。強いていえばそこが経営のポイントでしょうか。まだ創業から6年ほどですが、毎日現場と携わることでさまざまなことを経験し、吸収し、それをバネに今もなおキャリアを積み上げていっています。小さい頃から一緒に育った兄には、絶対的な安心と信頼を持っていますので、経営の強みにもなっている気がしています。
【古川氏】飲食店の商品は食べ物です。当社は牛肉を扱っているため、たくさんのお客さまに来てもらわなければ利益になりません。お金に対してとてもシビアな部分があります。電子機器に関しての価値観の一例をお話してもよろしいでしょうか。たとえば、新製品のパソコンが5万円で販売されていたとしますね。スペックも申し分ない。ハードディスクも十分。OSも最新。これは絶対お買い得ですよね。でも、当社の社長は料理人ですから「会社で使うから、あのパソコンを買いたい。」と打診すると「え?5万円も?あそこのリサイクルショップで5,000円やったよ。あれじゃあかん?」とあっさり却下されてしまいます。もし、これが質の良い高級な包丁であれば「よし、買おう!」ということになると思うのですが、不思議ですよね。だから、ネットワークカメラを導入するときにも自分の中でストーリーを組み立てて、シミュレーションをして社長に提案しました。
【古川氏】導入の目的の2点目になります。セキュリティといいますかトラブルがあった際の保険として活用しています。今まで不審者が突然進入してくるというような物騒なシーンは経験がないのですが、念のため、お店の入り口付近にあるレジの上部に設置しています。レジ近くにおいていることで、お釣りの間違いや、クレジットカードの返却忘れなどレジ周りで起こりうるトラブルもネットワークカメラは頼りになります。また、わりと目立つところに設置してあるので「カメラで撮っていますよ」アピールが自然にできているのか、トラブルを未然に防げていると実感しています。