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株式会社ロックイン 焼肉食堂 匠様

業界:食料品の製造 ・ 加工 ・ 卸 ・ 輸出入

「打てば響く」はこう作る

直営牧場から届けられた豊後牛のおいしさを巧みに表現し、大阪中のグルメの舌をうならせる『焼肉食堂 匠グループ』株式会社ロックイン様。
今回のインタビューでは、総務部長である古川誠士氏に「Qwatch(クウォッチ)」を使った独自の店内オペレーションについてお伺いしました。

ネットワークカメラで電光石火のアドリブを

【古川氏】例え話になるのですが、別々のお客さまにコース料理を提供しているとします。個室Aでは話が盛り上がっていて、お皿が全然空かない状況です。また、個室Bではもくもくと食事が進んでいて空いたお皿がたまっている状況。その場合、この2部屋へのお料理の提供スピードはお客さまに合わせるべきですよね。料理は生ものですから、早すぎても、遅すぎても駄目なのです。それに、サービス係としてスタッフが個室に付いてしまうと、キッチンや各フロアで学ぶチャンスが減ってしまいます。これは会社的にも、とてももったいないことだと思うのです。
フルHDモデル「TS-WRLP」
フルHDモデル「TS-WRLP」

−−見てもらえている安心感がありますよね。

【古川氏】そうですね、ネットワークカメラでテーブルの状況を確認することができれば、適切にお料理をご提供できますし、ドリンクの注文もとることができます。カメラが人の目の代わりとなって働くことで、スタッフはよりクオリティの高い仕事ができると思います。スタッフにとっても、お客さまにとっても気持ちのよい距離感を保てますから。それを実現できるアイテムとしてネットワークカメラを選択しました。
首振りモデル「TS-WPTCAM」
首振りモデル「TS-WPTCAM」

−−導入の目的は?

【古川氏】導入の目的は大きく分けて2点あります。まず1点目。当店ではお客さまに落ち着いてお食事を楽しんでいただけるように個室をご用意しておりまして、その個室の壁面上部にネットワークカメラを設置し、厨房やスマートフォンから目視できる状態にしています。ワンフロアの店舗の場合はスタッフが店内を1周するだけで様子を見ることができますが、個室の場合、スタッフがちょくちょくお伺いにいかないとお食事の進み具合や、お飲み物の追加のタイミングが分かりません。せっかくお客さまが楽しんでいらっしゃるのに、スタッフがタイミング悪くこまめに顔を出しては場がしらけてしまうということが危ぶまれますよね。

見せて魅せる演出家
トラブルを未然に防ぐスペシャリテ

−−導入の際、重視した点は?

【古川氏】僕は、基本、購入前に商品のことをあらかた調べます。機能10個あるとしたら、10個の機能を調べ上げ、出来る内容を見極めてからじゃないと買いません。費用をかけて購入したのに、使わなくなれば当社にとっては0円の価値しかありません。言い換えると、現場にいるスタッフが使えるところまで落とし込めないと、導入費用が全て無駄になってしまうということなのです。何度も重ねて申し上げますが、飲食業は、金銭にはとてもシビアな業界です。ですから、失敗のリスクは絶対に犯したくありません。重視した点をあげるとしたら、本当に使えると僕自身が「納得できた」というこの1点に尽きますね。
管理できない、更新できない、使えない、ではトラブルがあった際にどう対処したらよいのかわからないじゃないですか。でもまあ、当社の場合、トラブルがあったら僕に全部電話がかかってくるんですけどね。僕もそれらの電話にヘルプデスクのように応じています。実は、新婚旅行のときにも電話が入ってきちゃって大変だったんですよ(笑)

−−どのようなトラブルが?

【古川氏】「画面がくるくる回って困っています」という相談が一番多いですね。
コンセントが抜けていることが原因という場合が多くて、決して大げさなトラブルじゃありません。
他には「ネットワークにつながっているのに、インターネットができない」これは、モデムの電源が切れていることが原因でした。
あたりまえのことを言うようですが、当店のスタッフは、上場されている一般企業の社員の方と比べるとパソコンを触っている時間よりも、包丁を握っている時間の方が圧倒的に長いためパソコンなどの電子機器に慣れていません。でも、当店のスタッフのほとんどは20代で構成されていますので、パソコンを操作するよりもスマートフォンやタブレットで操作するほうが馴染みがあります。
導入したネットワークカメラはアプリを通して、スマートフォンで操作できるので、現場にいなくても状況が把握できる点に使いやすさを感じています。
1階フロアとレジ周りに設置
1階フロアとレジ周りに設置

−−メリットを感じられた点は?

【古川氏】アプリを通してスマートフォンで、一元管理できるということが管理者サイドにとってはなによりのメリットです。できれば使い続けたいと思っています。店内の様子をどこにいても把握できることは、とても便利で素晴らしいことですね。お店の状況を把握しつつ、外出先からスタッフに的確な指示も出せます。お店ではお酒を提供しますのでさまざまなトラブルやシーンも想定されます。カメラの映像は一応、ネットワークハードディスク(NAS)に録画しているので、もしもの時のジャッジにも活用できそうです。そう考えると、メリットは想像以上に大きいようです。
他店舗の様子をスマートフォンで一元管理
他店舗の様子をスマートフォンで一元管理

悠々の居心地を演出する
元SEが語る独自の店内オペレーションとは?

−−経営のポイントは?

【古川氏】会社を創業したのは私の兄です。創業当時は会社という形態ではありませんでした。兄はオーナーシェフ。私はシステム畑でエンジニアを前職としていたということもありお店のバックヤードでシステム関連の仕事を担っていました。今でもそのベースは変わりませんが、数年前から兄が社長、僕が総務部長という肩書きを持ち、兄弟二人が力を合わせて経営をしています。強いていえばそこが経営のポイントでしょうか。まだ創業から6年ほどですが、毎日現場と携わることでさまざまなことを経験し、吸収し、それをバネに今もなおキャリアを積み上げていっています。小さい頃から一緒に育った兄には、絶対的な安心と信頼を持っていますので、経営の強みにもなっている気がしています。

−−システム業界とのギャップは?

【古川氏】飲食店の商品は食べ物です。当社は牛肉を扱っているため、たくさんのお客さまに来てもらわなければ利益になりません。お金に対してとてもシビアな部分があります。電子機器に関しての価値観の一例をお話してもよろしいでしょうか。たとえば、新製品のパソコンが5万円で販売されていたとしますね。スペックも申し分ない。ハードディスクも十分。OSも最新。これは絶対お買い得ですよね。でも、当社の社長は料理人ですから「会社で使うから、あのパソコンを買いたい。」と打診すると「え?5万円も?あそこのリサイクルショップで5,000円やったよ。あれじゃあかん?」とあっさり却下されてしまいます。もし、これが質の良い高級な包丁であれば「よし、買おう!」ということになると思うのですが、不思議ですよね。だから、ネットワークカメラを導入するときにも自分の中でストーリーを組み立てて、シミュレーションをして社長に提案しました。

−−他にはどのような使い方を?

【古川氏】導入の目的の2点目になります。セキュリティといいますかトラブルがあった際の保険として活用しています。今まで不審者が突然進入してくるというような物騒なシーンは経験がないのですが、念のため、お店の入り口付近にあるレジの上部に設置しています。レジ近くにおいていることで、お釣りの間違いや、クレジットカードの返却忘れなどレジ周りで起こりうるトラブルもネットワークカメラは頼りになります。また、わりと目立つところに設置してあるので「カメラで撮っていますよ」アピールが自然にできているのか、トラブルを未然に防げていると実感しています。

技術・知識・経験の先を見据える独創的な眼
再構築するホスピタリティ

【古川氏】実は、新店の予定があります。まだ構想段階ではあるので詳しくはご紹介できない状況ですが、ひとつは完全個室の黒毛和牛を提供するすごくコアな客層向けのお店を予定しています。1日1組限定で料理開発などの牛肉を研究する狙いでつくりたいと思っています。
もうひとつは、東京進出も視野にいれています。東京オリンピックが勝負のときになるのかなぁ。世界的観点から見ると、日本の飲食店は味、値段、ホスピタリティなどどれをとってもクオリティが高いと評判ですよね。
僕はキッチンにこそたちませんが、客観的な視点だからこそ見えるものがあります。その視点から、当店のお肉をもっと多くの方に味わっていただいて、その良さを十分に伝えていきたいです。

−−ありがとうございます

導入企業概要

企業名
株式会社ロックイン 焼肉食堂 匠
所在地
大阪府大阪市
設立
2011年4月
担当者名
総務部 部長 古川誠士氏
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